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ミャンマー進出前の海外視察でのポイント

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おはようございます。

これからミャンマー進出を検討すると、現地視察を行って生の情報を取得することはとても重要なイベントになります。特に新興国であるミャンマーにおいては、最新の情報を入手できる最大の機会になります。

恐らく1回の視察で進出するorしないの判断をすることは少ないと思いますので、数回にわたって視察を行うことが一般的です。企業にとって、海外視察は安くない経費を使いますので、出来るだけ効果の高いものにしていく必要があります。

とはいえ、前回の記事(ミャンマー進出における本当のリスクとは?)でお話した通り、情報収集に手間取り、面談候補や視察先が決まらずに、時間と手間ばかりかかってしまう事態も避けたいところです。

今回は、ミャンマーへの視察を計画している段階での注意点を抑え、効果的に現地視察が行えるようなポイントをまとめてみます。

ミャンマー進出を効果的に行うために

現地視察を効果的に行うためには、「視察の目的(ゴール)を明確」にする必要があります。なんとなく流行っているからと様子を見に行くだけにならないよう、しっかりと目的をもって面談先や視察先を決めていくことが必要となります。

このためには大前提となる、「ミャンマー進出する目的」を明確化する必要もあります。「新市場の開拓」「生産コストの削減」「調達/物流の拠点」など、自社の進出目的によって必要となる情報は違いますし、訪問すべき企業も変わってきます。

例えば新市場の開拓が進出の目的であれば、現地視察では市場規模や成長性だけでなく、以下の項目も確認しておきたい内容です。

  • 自社の商品が受け入れられるか?
  • 商品の強みが発揮できるか?
  • 商品の価格感はあっているか?
  • 競合の状況はどうか?
  • 販売提携できるパートナーはいるか?

これらを確認するのであれば、現地マーケットを中心に視察したり、サンプル品を見せて反応を確認したり、ディストリビューターの情報を入手したりと、様々な手法が考えられます。その上で、この視察ではどこで、何を見聞きし、どんな情報を、どのようにとるかのイメージを固めて、面談先や視察先を決定していくことになります。

では視察の目的(ゴール)を明確にするには、どのようにしていけばいいのでしょうか?

ミャンマー視察の目的設定

視察の目的を明確化するためには、大前提として「ミャンマー進出する目的」が必要ですが、その上で、仮で進出計画を立ててみることをお奨めします。計画と言うと、一度作成したら容易に変更しないイメージがありますが、この段階での完成度は30%とか低い数字でも全く問題ありません

視察や検討を重ねていく中で、見込み違いや思い違いがあればすぐに変更を行って、徐々に完成度を高めていけば問題ありません。これは「なんとなく理解している」状態を避けることで、行き当たりばったりの対応を行わないようにすることができます。

つまり、国内で行える調査をベースにして仮計画を立てることにより、全体像を把握することができ、これにより具体的にどんな情報が必要で、どんな情報が不足しているのかを明確化することができます。同時にどのレベルの情報が取れて、その精度がどの程度なのかを確認することもできます。

必要な情報と不足している情報が見えてくれば、これをリストアップして優先順位を付け、それに即して解決手段、つまり面談先や視察先、その際の調査内容を固めていきます。
続いては、ミャンマーでの面談先や視察先を決定していく方法をみていきます。

ミャンマー視察の方法

手間と時間を惜しむのであれば、パッケージされた「視察ツアー」に参加する方法があります。準備の時間がほとんど不要で効率的ですし、一通りの視察先がパッケージされているので安心です。しかし一般的な視察ツアーで多い、経済特区を見学し、JETROや商工会議所を訪問して、現地士業と面談することで、本当に必要な情報を取ることができるでしょうか?

視察目的に合ったツアーや、自由時間などがあればその時間に個別の視察が行えるツアーもあります。ですが、なんとなく現地の様子が見られて、一般的な話が聞けて終わってしまうケースも考えられます。ましてや表敬訪問であれば、進出が現実的に見えてきてからでも遅くはありません。

私は少し手間や費用がかかったとしても、自社で知人や専門家を通じて調整したり、個別ツアーで自社の希望に合わせたりと、予定を調子できる方が望ましいと考えます。
初めての視察では現地の勝手がわからないため、ある程度は外部に任せながらも自社の希望は伝えられる方が、結果的に高い効果が得られると考えます。

初めての視察でも、スピード感を持って必要な情報を取得しようとする気持ちが、今後の意思決定を左右します。仮に視察の後、進出を断念する結果となったとしても、ダラダラと検討することなく決断できているので、次の行動を早くすることができます。
変化の速いミャンマー市場においては、スピード感も大事な要素になってきます。

まとめ

最後に、改めてミャンマー視察前のポイントを順番にまとめます。

  1. ミャンマーへ進出する目的を明確にする
  2. 仮で進出計画を立てる
  3. 必要な情報と足らない情報をリストアップする
  4. リストに優先順位をつける
  5. ミャンマー視察の目的(ゴール)を明確にする
  6. 面談先や視察先を決定する

これを見ると事前準備の大切さが良くわかります。とはいえ、完璧な準備を行うことは難しいと思います。ある程度「情報が取れない前提」で、多少ラフでも準備を行い、後は進みながら調整していくことが重要です。くれぐれも「情報が取れないことを言い訳」にしないように、ご注意下さい。

それでは、また

アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之

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