データを集計して、加工して、見やすくアウトプットするために、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算アプリを利用する機会は多いと思います。
少し前の話になりますが、2020年12月に総務省から「統計表における機械判読可能なデータ 作成に関する表記方法」が公表されました。これは各府省が政府統計のe-Statの利便性向上のために定めたものですが、表計算アプリでデータの集計を行う場合に、一定のルールに基づいて作られていないと、利用するのがとても大変になります。
今後DX(デジタルトランスフォーメーション)推進にあたり、データを活用しやすい形で記録することはとても大事になりますので、紹介しながら整理していきます。
やってしまうあるある集
画像などの内容も「統計表における機械判読可能なデータ 作成に関する表記方法」の中より代表的な例を抜粋して紹介していきます。
1セル1データになっているか?
1つのセルを結合して複数のデータが入力されていると、まとめて一つのデータとみなされるため、計算や並べ替えなどが難しくなります。1つのセルには1つのデータを入力します。
数値データは数値属性とし、文字列を入力していないか?
数値データを龍食する場合に「100」などの数値と併せて円、kg、cmなどの単位、マイナスを「▲」などの文字列が入力されていると、数値データとして扱うことができません。
セル内は数値属性とし、表外に単位を表現したり、書式設定で見た目の体裁を整えたりする方法が望ましくなります。
セルの接合をしていないか?
レコードの形式のデータを利用可能な状態にしておくには、横、または立て一列で入力する必要があります。見た目上の配慮でセルを結合して見やすくするケースがありますが、注意が必要になります。
スペースや改行等で体裁を整えていないか?
文字列の体裁を整える目的で、スペースや改行を使うことがあります。データ上は不要ですので、削除する必要があります。
ここでは代表的な例飲みご紹介しましたが、他にも例示が載っていますので、ご興味ありましたら、総務省のサイトをご確認ください。
総務省:https://www.soumu.go.jp/main_content/000723626.pdf
なぜこんなことが起こるのか?
会社では、Wordは文章を書く場合、PowerPointはプレゼン資料を作る場合と、アプリが意図した使われ方をしているように思いますが、Excelなどの表計算ソフトは多機能であるが故に、文章とプレゼン以外のほとんどの役割を担っているように感じています。
より人間が見やすい、または作る側がやりやすいように進化してきた結果、このようなやり方が多くなっているのだと思います。また今まではデータを活用しようというよりも、例えば紙をデータに置き換えるIT化が多かったこともあると思います。
これからのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にあたっては、様々なデータの活用が大事になってきますので、データの記録方法を見直すにはいい機会かもしれません。
最後に
使い慣れたフォーマットややり方を変えるのは心のハードルが高いと思いますが、これを乗り越えないことには次のステップにも進むことができません。
弊社でもIT化やDX化のご支援を行っておりますので、ご興味あればお気軽にスタッフまでお声がけください。
弊社のサービス紹介
それではまた
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之