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DXの盛り上がりと関連資格の普及状況について

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DX

約4年前の記事で「IoTの盛り上がりと関連資格の普及状況について」として、当時よく話題に上っていたIoT(Internet of Things)の盛り上がりや関連資格の状況を整理しました。

最近では、経産省のDXレポートで発表された2025年の崖を回避するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することが必要だと言われています。それもあってここ数年、各企業でもDXへの関心が高まっているように感じています。

今回は、官公庁のデータや関連資格の観点から、盛り上がりを見ていきたいと思っています。

官公庁データから見るDXの状況?

まずは官公庁データとして、総務省が発行している「令和3年版 情報通信白書」から、企業への普及状況や意識を見ていきます。

まずはDX(デジタルトランスフォーメーション)の取組状況ですが、こちらを見ると約6割程度の企業が「実施していない、今後も予定なし」となっています。特に大企業と中小企業の乖離は大きいように見え、まだ中小企業へ浸透していくのはまだ時間かかかるのだと感じ出ています。

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(出典)総務省(2021)「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」

次にDXの取組みがどの範囲まで及ぶかを見ると、「全社的な取組」が一番多く、これは米国やドイツでも状況は変わりません。但し、日本は全社的な取組のみが伸びでいますが、米国では「単一部署での取組」が増加していて、この傾向はドイツにも見られる点に特徴があります。

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(出典)総務省(2021)「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」

別の観点では、取り組む目的についても特徴がみられます。日本では「業務効率化・コスト削減」が2年ともに多いが、米国やドイツでは「新製品・サービスの創出」、「新規事業の創出」、「ビジネスモデルの変革」、「顧客満足度の向上」など、本質的にDXが目指したい目的が多くなっています。

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(出典)総務省(2021)「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」

これらを見ていくと、普及したと言えるにはもう少し時間がかかりそうですが、思ったよりは取り組みがされている印象を受けます。いずれ大企業だけでなく中小企業でも成功事例が出てくると、もう少し加速していくのかなと感じます。

関連資格からみるDXの盛り上がり

ITの業界では、新しい注目ワードや技術領域が盛り上がりを見せると、様々な民間資格も出てきている印象があります。知識を証明するため、自己研鑽のため、社員教育のため、腕試しのため・・・など、様々な理由はあると思いますが、資格の種類が増えたり、それに伴って受験者が増えたりします。

2021年12月時点で私がネットで調べたところ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の名前が付く資格は以下の4つありました。

・+DX(プラス ディーエックス)認定資格:IoT検定制度委員会
説明文では「ビジネスパーソンがもともと持っている能力や技術力に対して、+αとなるDXについての知識および体系の理解度となるいわば「DX推進の基礎スキル」を測定」するとあるので、IT技術者以外でも広く基礎力を試せる資格になっています。
また認定書がブロックチェーン証明書で発行されるという、珍しい特徴もあります。

サイトURL:http://www.iotcert.org/plusdx/

・DX検定™(日本イノベーション融合学会*ITBT(R)検定
説明文では「デジタル技術によるビジネスへの利活を進める人財のために、毎日爆発的に増加するバズワードを確かな知識にする、先端IT技術トレンドとビジネストレンドを幅広く問う知識検定」とあります。60分で120問なので、単純に知っているかどうかを問われるテストのように思います。スコアによってレベル認定書が発行(2年間有効)される点に特徴があります。

サイトURL:https://www.nextet.net/kentei/test/index.html

・DX推進アドバイザー認定試験
説明文では「DXを推進しようとする企業や担当者、プロデューサーとDX実現に向けて議論したりアドバイスできる人材の養成」を目指しているとあります。試験も2択か4択になっているので大きな特徴は無いように見受けられます。

サイトURL:https://www.joho-gakushu.or.jp/dx/dxa/

・DXオフィサー認定試験
説明文では「マネージャーやオフィサーとして活躍できる人材、あるいはサポートできる人材の養成」とあります。「DX推進アドバイザー認定試験」と試験範囲に差はありませんが、出題は4択や記述式になっているため、より正確な知識が求められるのだと思います。

サイトURL:https://www.joho-gakushu.or.jp/dx/dxo/

最後に

以前の記事でIoTを調べたときよりも、検討状況も進んでいて資格試験も充実している印象を受けました。これからも業界が盛り上がっていくことを期待したいですが、それを担う人材が必要になる点で課題はありそうです。

興味はあるけども自社に人材がいない場合、育成を待っているわけにもいきませんので、外部の会社と一緒に進めていくことが考えられます。当社ではITWEBIo以外にも、DXの相談も承っていますので、お気軽にスタッフまでお問合せ下さい。

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それではまた

アンドファン株式会社

中小企業診断士 田代博之

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