昨今では、製造業だけにとどまらず活用されているIoT(Internet of Things)ですが、IoTの導入を検討したり、プロジェクトを進めたりするうえで、幅広い知識が求められます。
そんな幅広い知識を網羅的に学べる資格として、IoT検定をご紹介「IoT検定とユーザー向け書籍紹介」しましたが、先日こちらのお知らせ「弊社パートナーのWEBイベント登壇のお知らせ」でご紹介したイベントに登壇し、IoTのネットワークについてお話をしてきました。
内容はYouTubeにアップされていますが、動画が1時間弱ありますので本日は抜粋した内容をご紹介していきたいと思います。
また動画ではIoTネットワークについてだけではなく、最近のIoT状況や過去の事例にいてもお話していますので、ご興味のある方は後半部分(33:00以降)だけでもご覧いただけると嬉しいです。
https://www.youtube.com/watch?v=CckVIgk_pzE&t=1028s
IoTネットワークとは?
IT業界でのネットワークとは、複数の異なるコンピューターを接続して、相互に通信できる状態にしたことです。人間同士でもネットワーク(人的ネットワーク)などといいますが、イメージは同じです。
ネットワークには通信できるようにするために注意することや、配慮することがあります。通信する手段として、公の機関や団体などで定められている通信規格や、通信の手段ややり取りのルールを定めた通信プロトコルを合わせる必要があります。
人間通しの会話でも、言語(絵日本語や英語)や手段(電話やメール)などを合わせる必要があることと変わりません。
IoTでの通信規格は、Bluetooth、Wi-Fi、携帯回線(3G/4G/5G)、LPWA(LoRa/SIGFOX)などが良く用いられます。それぞれに通信できる距離、送信できるデータ量、消費電力、コストなどに特徴があり、ネットワークの規模やIoTで実現したいことに合わせて選択していくことが必要になります。
ネットワークの規模
IoTネットワークでは規模で、通信する距離によって大きく4つに分けられています。
- WAN(WideAreaNetwork):100Km以上
- MAN(MetropolitanAreaNetwork):1Km~100Km程度
- LAN(LocalAreaNetwork):数十m~1Km程度
- PAN(PersonalAreaNetwork):数m程
それぞれの境界線は明確ではなく概念的なものですので、大枠を把握しておけばいいと思いますが、それぞれの規模によって求められる通信距離や通信台数が変わりますので、要望に合った通信規格やネットワークの構成を考える必要があります。
例えば、PANでは主に1:1で通信することが多く、身近なものではBluetoothを利用したマウス、キーボード、イヤホンなどがあります。通信できるデータ量は小さく、通信距離は短く(数m程度)、消費電力が少なく長時間動作が可能な特徴があります。
またネットワーク規模が大きくなると、通信する台数も増えてきますので、問題が起きないようにネットワークの構成を考える必要が出てきます。
エッジコンピューティングとフォグコンピューティング
ネットワークにつながる機器が増えると、その分通信にかかる負荷やデータを受け取って処理するサーバーの負荷が懸念されることがあります。特に通信に費用が掛かる通信規格を選んでいる場合や、各デバイスが送るデータが大きい場合は、その影響は顕著になります。
そこですべてのデバイスが一つのサーバーに送るのではなく、中間にエッジと呼ばれる端末を配置することがあります。エッジで一度データを集約し処理することで、リアルタイム性の確保やコスト低減がを行うことが期待できます。
またもっと大きなネットワークになると、エッジを複数台配置することも行われます。これは米CiscoSystems社が提唱しクラウド(雲)との位置関係からフォグ(霧)コンピューティングと呼ばれています。
最後に
IoTのネットワークでは、実際に構築を行うエンジニアでない限り、一つ一つを深くの知るよりも、幅広く特徴などを取れる方が望ましいと考え、外部の会社やエンジニアと会話をして、自社には何が適しているのか?を検討できることが必要になると思います。
弊社では、ITに関する支援を幅広く展開しておりますので、お困りごとやご不明な点等をお気軽にお問い合わせ下さい。
弊社のサービス紹介
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之