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中小企業のホームページ活用:WEBとリアル営業マンの連携

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おはようございます。

以前の記事(中小企業のホームページ活用:24時間戦う営業マンを活用しましょう)にて、中小企業におけるホームページの現状や、その活用のステップなどをお話させて頂きました。
その中で「商品や催し物の紹介、宣伝」をホームページの開設目的や用途をとしている会社が多い、つまり営業や販売面に活用していきたい会社が多いこともわかりました。

今回は、中小企業においてのWEBマーケティングと言われる領域、営業/販売面からホームページの活用を考えてみたいと思います。

ホームページの立ち位置

前回の記事で、多くの会社さんが自社のホームページを開設していることをお話させて頂きました。その中で「更新」が重要であることはお話させて頂きましたが、それ以外に注意することがあります。それは・・・

自社の営業プロセスと連携していますか?

という点です。少し言い方を変えると、自社の営業活動/プロセスの中で、ホームページはどのような役割を担っていますか?ということです。これは意外と答えられる人は多くないように感じています。

具体的なデータは取り辛いのですが、ホームページに対する施策はどこかホームページだけが分断されて、且つホームページへの「新規顧客の集客」に強くフォーカスがあたっているように感じています。

またホームページだけでなく、SNSと連携する、広告を出すなどの施策も同様で、単発的に1つの施策で効果(新規の顧客をより多く獲得する)を目指していて、営業プロセスと連携していないことがあります。

特にホームページが充実していけば、対応できる範囲やカバーできる範囲が増えることになりますので、実際の営業活動と上手く切り分けたり連携をすることで、今まで対応しきれなかったことができたり相乗効果により効果を高めたりすることができます。

ECサイトのようにWEBだけで完結する場合は別ですが、特にBtoBではその後の営業活動なしに受注するケースは少ないため、ホームページやSNSなどのWEBと実際の営業活動が連携していないことは、とてももったいない状況だと感じています。

ホームページと連携するとは?

実際の営業現場では、全社的な営業戦略や方向性が示され、顧客の集客や潜在顧客へのアプローチ、顧客との関係性の構築からクロージングと、各段階に合わせて施策を練ったり提案内容を考えたりしていると思います。

この時、実際の営業活動では難しい部分や苦手な部分をホームページで補っていく、またはホームページが得意なことは任せて(役割分担)することを考えていくことで、連携を進めることができます。以降で少しポイントをまとめてみます。

ホームページの特徴を知る

まずはホームページやWEBの特徴を把握します。再掲載の部分もありますが、主な特徴になります。この特徴は表裏一体の部分もあり、次のステップ以降でどの特徴を、どのように活かしていくかを考えていきます。

  • 24時間365日稼働で世界中からアクセス
  • 情報量に制限が無く容易に変更可能
  • コストが比較的安くできる
  • 来てもらわないと情報が届かない

現状の分析と課題を考える

このステップでは、まずは現状の営業活動のプロセスややり方などの「流れ」を分析します。その上でやりたい/やった方がいいけど出来ていないこと、ホームページに任せたら効率化できることなどを検討していきます。

例えば、日々の営業活動に追われて新しい(潜在)顧客が足りていないのであれば、ホームページで新規訪問を増やしていくことが考えられます。
また展示会等に定期的に出展していて潜在顧客は多いが、ホットな顧客への対応に追われてフォローが行き届いていないのであれば、定期的にホームページへ誘導して、更新情報を伝えたり関係性を構築していくことが考えられます。

これ以外でも、伝える情報が多すぎて打合せでは伝えきれていない、動画を見せないと理解が難しいなどがあれば、ホームページに詳細情報や動画を掲載して、打合せ中に見せることなども考えられます。

まずはホームページのことは無視して現状を検討し、その後にホームページの特徴を掛け併せていく段取りで検討を進めて行くことが、ここでのポイントです。

解決する課題の優先順位を付ける

課題を洗い出していくと、思ったより多くのことが出てくることがでてきて、どれから手を付けるか迷ってしまう場合があります。すべてを一括して解決できれば理想ですが、なかなか難しいと思いますので、いきなり多くのコストを掛けたり大きな変更を行うのではなく段階的にホームページを育てていくことが望ましいと考えます。

ここでは課題に対して優先順位を付けながら、段階的に解決していく計画を立てる、つまり一つ一つ解決していくことが望ましいと考えます。
ただし新規市場の拡大や、新規顧客の獲得を行うことは必要性は高いと思いますが一般的に難易度も高く、コストもかかることが懸念されます。まずは既存の市場や顧客の中で課題解決を行っていくことを検討していく方がスムーズだと考えています。

また定期的に効果が出ているかをチェックしながら、適宜、計画を修正していくことも必要となりますので、一度きりの取組にならないような体制を整えていくことも必要になります。

最後に

会社にとってホームページは大きな財産になります。特にリソースの少ない中小企業にとっては、有効活用できると大きな武器になります。ホームページだけを分断して特別なこととして考えるのではなく、WEBの世界の営業マンとして捉え、営業活動の中に組込んでいって下さい。

目先の手段に踊らされると、その後の運用も活用も大変になってきますので、全体を俯瞰した目を持つことが重要になります。全体を見ながらコツコツと改善を重ねていって、いい結果を勝ち取って下さい。

それではまた。

アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之

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