最新のミャンマー現地レポート:2024/8/4

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田代 博之

B!

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ミャンマーの状況

ミャンマー国軍は、7月31日に非常事態宣言を8月1日から半年延長すると発表しました。
2021年2月1日のクーデター発生後、6回目となります。 あくまで民政移管をするための総選挙を実施する前提での非常事態宣言ですが、ミャンマー国内の安定が図られていないとしての延長になります。
近々ではマンダレー管区のラシオが国軍の敗退で民政側傘下に、モゴックではが国軍と民政側が激しい戦闘がなされている等、戦闘地域が南下し、現在は、マンダレー の北20kmぐらいの地域まで民政側が侵攻したとの情報もあります。

参考)ラシオ:https://maps.app.goo.gl/jX9C2SRqwgEUQ79C9  

国軍側の戦況の悪化から、徴兵が厳しさを増すといった情報があり、比例してミャンマー人の国外移動は厳しさを増している様です。  
8月2日には一時帰国をしていたミャンマー人労働者40名が空港で出国を止められたとの情報もあります。 私ごとですが、ミャンマー人の妻とカンボジアに7月に行きましたが、その際にヤンゴン国際空港のイミグレで妻は「帰って来ないつもりだろう」と詰問され、長時間 足止めを余儀なくされました。
ミャンマー人はビサ無しでカンボジアに入国できますが、イミグレで問題が出ると困るだろうからと、在ミャンマーカンボジア大使館の 勧めで観光ビザを取得しました。ビザを取得した結果、藪蛇になってしまいました。  

ミャンマー人はクーデター後 facebook の使用が禁止されていましたが、SNS接続に必要なVPN接続も制限され始めています。Googleを使用しての検索も出来ににくく なる時間もあります。尚且つ、携帯のOSによっては一部VPNが使用出来ない状態が続いています。  大手回線業者も機器の不具合で数日間の遮断があったり、インフラについては、一層の注意と対策が必要な状況です。  

為替の状況ですが、チャット安が加速し、市中レートは1ドル5,500MMK、円に関しては1円33MMKを超えました。 治安に関して、ヤンゴン市内は小康状態が続いておりますが、夜間の単独外出、危険地域(ヤンゴン周辺)には外出はしないこと、また観光スポットには日本語を話し、 巧みに声がけをしてくるミャンマー人も増えており、安易に話に乗らない等注意が必要です。

カテゴリ別の状況

カテゴリ トピックス
ミャンマーへの
入国方法
現在、直行便なし。タイ経由が最良かと思われます。日本人は入国に際しビザ取得が必要です。
また、e-visa以外で在日本ミャンマー大使館、現地ミャンマーでビザを取得していれば入国可能です。

e-visa申請URL
https://evisa.moip.gov.mm
インターネット 固定回線は、停電の影響と思われるデータ遮断、回線スピードの低下があり、回線品質の低下が各社で認められます。

一般的なコストは40Mbpsで商業税(インターネットは15%)込みで60,000MMK程。
WiFiルーター+300GBのデータ通信プランは、1GBあたり400MMK(約15円)と一般的な携帯データ通信の半値でサービス展開する業者もあります。
SNS facebook、instagram,X、は通常のブラウザー接続は出来ません。

何かしらのネット接続制限を中国政府の協力で政府側が行おうとしているとの情報があります。冒頭記載しましたが、インターネットの使用に関し、制限をかけようとしているように思います。
電話 キャリア
ooredoo:通話、データー共に利用可能
MPT  :通話、データー共に利用可能
mytel  :通話、データー共に利用可能
ATOM :通話、データー共に利用可能

*停電は少なくなっていますが、メンテナンス面での問題?で通話、データ通信の遮断があり、通話品質の低下が各社で認められます。通話エリアも縮小している感覚があります。
電気代 弊社入居コンドミニアムは、1ユニット(kWh)当たり、202MMK 水力発電が6割以上を占めるミャンマーは雨季に入りましたが輪番停電中です。

*一般家庭は2020年当時、20,000MMK程度の電気代が現在50,000~60,000MMKとなっています。
電気事情 ・弊社のあるMayangone(マヤンゴン)地区の輪番停電が始まり、以下の時間が対象となります。

偶数日 8:00~13:00
奇数日 13:00~17:00

*一般企業は停電時間の稼働に対し発電機で最低必要電力を賄っている状況です。
ガソリン レギュラー(92RON):2,770
ハイオク(95RON)   :2,895
ディーゼル      :2,450
プレミアムディーゼル : 2.920

*1リットル当たり 単位:MMK(24年8月4日現在)
為替 ミャンマー中央銀行 USドル "1US$= 2,100
        日本円 "100円=1,409
市中レート USドル Buy 5,250.00
        Sell 5,380.00
      日本円 Buy 33.80
         Sell 35.30
*単位:MMK(24年8月4日現在)

*トピックス:市中レートで両替を行っていた両替商の内、有名店舗数店が軍の取り締まりを受けたため、一時休店している店舗が多く、両替の需要
が多い外国人、技能実習生含め外貨を必要とするミャンマー人の生活に支障が出ています。日本語を話すミャンマー人の闇両替も増えています。
バス 市中均一 400MMK(3年前は200MMK)1系統当たりだが、区間によっては600MMKもあり。闇営業の乗合バスも増えています。
タクシー Grabで2,000MMK/km、3年前の2倍強。

流しで、初乗り3,000~4,000MMK/マイル、3年前の2倍〜3倍。また、ダウンタウンでの街乗りの運賃は3,000MMK〜です。
物流
DHL:日本からミャンマーへ発送、ミャンマーから日本への発送双方可能
OCS:日本からミャンマーへ発送、ミャンマーから日本への発送双方可能
EMS(小包):日本からミャンマーへ発送不可、ミャンマーから日本への発送可能だが、中身が「電気製品(メモリー含む)」であれば受け付け不可。
国際郵便:日本からミャンマーへ発送、ミャンマーから日本への発送双方可能
スーパー、大型店舗 大型流通店舗は通常営業しています。

Pro1 Global Home Center:9:00〜17:00
Marketplace by City Mart:9:00〜21:00(店舗によって閉店時間が異なる様です)
Ocean Super Center:9:00〜21:00(店舗によって閉店時間が異なる様です)

*空きが多かったスーレースクエア地下に店舗が出店され出したり、個人消費が拡大している感覚もあります。
日常生活 鶏卵:価格は500〜600MMK/個、3年前の3倍強です。

米:1ピー(約2.1Kg) 6,000~7,000MMK、3年前の2倍強。
人材関連 徴兵制度開始の影響で、隣国タイ含め、人材の流出が多く人材の確保に苦労している企業が多い状況です。
高度人材の確保には企業側も相当の努力が必要です。

その他

◾️在ミャンマー大使館・総領事館からの安全情報
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0095

◾️ミャンマー 危険・スポット・広域情報
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_018.html#ad-image-0

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