作業者 テンポラリー
会社のHPを活用したいと考えた場合、特に営業や販売面で使っていき新規顧客からのお問合せを増やしていきたいと考える企業様は多いと思います。WEBでビジネスが完結しないBtoBのWEBでは、WEBの後になる営業活動と連動して考える必要があります。
企業としては営業課題の解決も含めて、全体をよりスムーズに流していく観点で検討が必要だと思います。今回は以前の記事「中小企業のホームページ活用:WEBとリアル営業の連携方法」の中でも少し触れた、WEBの立ち位置や役割を考えていくところをご紹介していきます。
まずは、HPの役割や立ち位置を決めるにあたり、どのように考えていくかを整理していきます。
HPの活用と言うと、SEO対策をして検索順位を上位に持っていき、たくさんの新しい顧客に来てもらう。その中で新規のお問合せや案件を増加させたいという話が、多いと思います。これ自体が間違いではないですが、BtoBの場合WEBで問合せを増やした後は、営業担当がやり取りをして受注に持っていくことになります。
仮に営業担当が抱えている課題が「お客様数は足りているけども、案件化率が低い」ことがだとすると、WEBが頑張って新規の顧客をたくさん持って来ても、営業担当としてはいい動きをすることはできなくなります。
このように営業担当も含めて、WEBの役割や立ち位置を整理しておかないと、HPはどこを目指して何をしているのか?が不明瞭になるり、課題解決どころか真逆の方向に進んでいれば、そのうち見向きもされなくなってしまいます。
基本的なことですが、しっかりと役割や立ち位置を決めて社内での認識を合わせた上で、それに合わせて狙った結果を出すために対応や施策を行い、改善を繰り返していく必要があります。
では、HPの役割を決めるうえで、どのような類型があるのかを見ていきます。私は大きく以下の4つで分類することができると考えています。
1つ1つを見ていくと、
「1.不足している部分を補う」は、新規案件が不足しているので補う、案件化率が不足しているので補うなど、営業担当とも双方に活動しながら足らないところを補填し合うイメージです。リアルとWEBのいいとこ取りができる可能性もあるので、上手に連携していくと効果は大きくなると思います。
「2.一部のプロセスを任せる」は、双方で活動を行うのではなく、例えば新規顧客獲得のプロセスやリピート対応などを完全にWEB側に任せてしまうなどが考えられます。営業担当では上手くいっていなかったり、ほとんど対応ができていなかったりするプロセスは、WEBの特徴を活かして対応することが考えられます。
「③領域を分担する」は、例えば首都圏にしかオフィスがない企業で、関西圏はWEBでほとんどが完結する流れにするなど、エリアや業界、ターゲットなど、営業担当がやらない領域をWEB側に任せる事が考えられます。今まで対応できていなかったのであればその分メリットになりますし、分担することで資源を集中することができます。
「④1つの領域に専門特化させる」も同じような考え方で、エリアや業界、ターゲットなどで切り分けた特定の領域に集中特化させることです。今までよりも細かい顧客の要望に合わせて対応できるなどのメリットがあります。
本日はWEBの役割や立ち位置についてご紹介をしてきましたが、明確にHPの役割をお話しできる企業様は少ないと思います。しかし役割を定めて共有することで、日々の活動を考える時や振り返りを行うときに、スムーズに会話をすることができます。
これからのWithコロナ時代では、WEBへの期待が高くなってきていると思いますので、改めて役割や立ち位置を検討してみて下さい。
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之