作業者 テンポラリー
提案書やプレゼンテーションを行う場合など、相手にわかりやすくこちらの考えや主張を伝える必要があります。以前にご紹介した「営業現場でも使える思考のフレームワーク空・雨・傘」では課題解決のフレームワークをご紹介しました。
また「提案書作る時に注意するポイントとは何か?」では、人を説得する時の3要素として、アリストテレスの「弁論術」をご紹介しました。
これ以外にもプレゼンテーションで使える、ストーリーを組み立てる時の型がありますので、今回は私がよく聞く型をご紹介していきます。
プレゼンテーションではこれから紹介する色々な方があります。この型を使用するとシンプルな構成ながらも、必要なことを盛り込み、伝えたいことが伝わりやすいメリットを得ることができます。
よく話がわかり辛いと言われる方は、話のストーリーが整理できていなく、自分の話しやすい/話したい順序で話をしてしまうことが多くあります。これから紹介する方には、伝える内容や状況によって向き不向きがあると思いますので、状況によって使い分けていくことが大事だと思います。
これは自分の伝えたいことが明確で、話が脱線しづらい型になっています。まず初めに結論を話、なぜ?という疑問に答えていく形で話を進め、最後に結論で締めくくります。
Point:結論:伝えたい結論
Reason:理由:根拠となる理由
Example:具体例:具体例の提示
Point:結論:伝えたい結論
聞き手としても、いつになったら結論に行くのか?この人は何を言いたいのか?と、モヤモヤすることもありません。他の型と比べたときに、聞き手に時間のない場合や短時間で主張を行う場合、この型が適しているように思います。
これはシンプルで分かりやすく、汎用性が高い型になっています。初めに全体像を伝えることで、話の要点を掴みながら詳細の話に進むことができます。
Summary:要約
Detail:詳細
Summary:要約
PREP法と似ている点として、最初に伝えたい内容を明確にします。最初に結論や要点を伝えると、聞き手がわかりやすい点と、話にインパクトを出すことができます。但し、汎用性の高い型になっているので、基本とも言えます。
これはオーソドックスな問題解決型の提案などで、使いやすい型になっています。客観的な事実認識から、問題点を浮き彫りにして、解決方法の提案を経てその効果を示していきます。
Describe:描写:提案の背景や状況を客観的に描写
Express:表現:主観的な意見や問題点を提示
Suggest:提案:問題点の解決方法を提案
Consequence:結論:提案による効果を説明
これは「空・雨・傘」のフレームワーク(事実認識/解釈/判断)とも似ていると考えています。客観的な事実から、論理的に話を積み上げていくことで、聞いている相手も無理なく理解できる内容になります。結論が後ろに来ているので、聞き手が何を言いたいんだ?と、モヤモヤしないように注意する必要があります。
プレゼンテーションは、自信があって人前で話すことは得意ですという方は少なく、どちらかと言うと苦手意識を持っている方の方が多いと思います。
そんな中でどうしたらプレゼンテーションがうまくなるのか?は、よく質問を受けます。私自身もそこまで上手だとは思っていませんが、自信をもって話すために一番効果的なのは「練習」だと思います。
今回お話した話す時の型やわかりやすい資料を作るコツなどは、ネットでも本でも情報がるので、それに倣ってプレゼンテーションすることであるレベルまでは上達すると思います。その上で、プレゼンテーションが苦手な方の話を聞くと、圧倒的に「練習」が足りていないと感じます。
例えば2時間のセミナーで話す場合、私はタイトルや中表紙も含めて50枚から60枚のスライドを作ります。アニメーションも含めて資料を見なくても話せるくらい練習をした状態がスタートラインだと考えています。あくまで資料はプレゼンテーションの補助の役割ですので、資料を見て話すことを思い出して・・・のリズムでは、プレゼンテーションが上手だと感じてもらうことは少ないと思います。
私のオススメ練習法は、練習の様子をビデオに撮って確認することです。または音声を録音して聞くことも効果的です。客観的に自分のプレゼンテーションを見ることができるので、話し方のクセや理解しづらいところなど、改善点も多く見つけることができます。
今回は提案やプレゼンテーション、社内での報告など様々なシーンで使える話の型をご紹介しました。これらは知っている状態から、使える状態にすることが必要になります。
そのためには型を意識して、練習や実践を積んでいくことが、地道ですが一番の近道になると思います。小さなことからコツコツと、日々の積み重ねが大きな差になると思いますんので、今後、人に話を伝える時には思い出してみて下さい。
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之