最新技術は中小企業で使えるのか?(その2)

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作業者 テンポラリー

B!

おはようございます。

前回、IoT(Internet of Things)、AI(Artificial Intelligence)、RPA(Robptic Process Automation)などの最新技術について、「最新技術は中小企業で使えるのか?」の記事でなぜ流行っているのか?最新技術(IoT/AI/RPA)とは何か?を、お話させて頂きました。

今回はその続きとして、活用に向けたポイントや注意点などをまとめてみたいと思っています。

活用するためのポイント

最新技術(IoT/AI/RPA)を導入する時に、「導入する」ことが目的ではなく、「活用する」ことで継続的に効果を出し続ける、または効果を最大化していくことが求められます。その際に2つの観点が大切となります。

1点目は、最新技術(IoT/AI/RPA)も広い意味でITと捉えていくと、以前の「IT導入を成功させるために必要なこと」の記事でも書いたように、業務プロセスの見直しを同時に行っていくことが大切になってきます。

これは最新技術(IoT/AI/RPA)の導入により、自動化や効率化を図ることで、前後も含めた業務プロセスも変化することが考えられるため、システム単体で考えるのではなく、業務の流れの中で最適化を検討していくことが必要になります。

2つ目のポイントとしては、小さく始めて素早く効果を出すスモールスタートクイックウィンで行っていくことが重要になります。ある程度大きな方向性や計画は立てるものの、いきなり最終ゴールを目指してしまうと、投資もかさみますし現実的ではない要求でなかなか進まないことがあります。

また効果が出るまでに時間がかかる部分があるため、周囲の目がだんだんと厳しくなり当事者のモチベーションが下がって、取り組みが頓挫してしまうこともあります。ですので、小さく始めて効果を出しながら、大きな方向性に向かって進んでいくことをお勧めして居rます。

最新技術の注意点

最新技術(IoT/AI/RPA)のそれぞれに、注意する点をまとめてみます。

IoTの注意点

IoTにおける注意点の1つ目は「どのデータを取得するのか?」をしっかりと考えることです。仮説でもいいので、目的達成のためにはこのデータを取得することが大事という点に絞って、スタートすることが大切になります。

何でもかんでも取得できるデータをとってしまうと、何が重要で何が不要なのかがわかり辛くなってしまったり、データを取得/蓄積するコストが上がってしまったり、取得したデータを見るのが大変だったりと、苦労するケースが多くあります。

2つ目は「見える化した後を考える」ことにあります。市場で販売されているソリューションやPoC(実証実験)キットでも、センサーデータを取得して見える化までが簡単に行えるソリューションが多く出てきています。

しかし、目的もなくデータを集めたり、取得したデータの使い方を考えたりしていないと、その後が続かないケースや、PoCキットが乱立してしまうケースを多く見ます。何のデータを取得してどうするのかまで、イメージしてから導入していくことが重要になります。

AIの注意点

AIにおける注意点の1つ目は、「学習するために相応のデータ量が必要になる」点です。AIに勉強させるデータが少ないと、判断する際の精度が低くなってしまいます。どんなデータを基にする場合であっても、相応量のデータが必要になります。

どのくらいのデータ量が必要かは、やりたいことや難易度にもよるので一概に言えませんが、時間の経過とともにデータが収集できる仕組みと併せていくことで、徐々に精度を上げていくことが可能になります。

また2つ目は、「どんなことでも出来るわけではない」という点です。人工知能というと何でもしてくれそうなイメージを持たれる方もいますが、現段階では相応に制限があります。例えば画像を使った判別でも、基本的に人間の判断をベースに学習していきますので、人間が判断できないものを判断することは難しくなります。

特定の分野や使い方においては、人間が行うよりも早く正確に判断出来たり、正確な答えを導き出せたりしますので、人間が判断できるものを助ける役割で、AIを使用していくとうまくいくケースが多いように思っています。

RPAの注意点

RPAにおける注意点の1つ目は「人の作業によるミスは発生する」点にあります。RPAで自動化した作業は正確にこなしてくれますが、その前後に人による作業があった場合、そこでのミスは発生します。

例えば人が入力したデータを自動集計してシステムに入力するPRAを組んだ場合、人の入力ミスは発生しますので、その前提でミスが起こらないような仕組みを施したり、業務全体を組んだりしていく必要があります。

また2つ目は「自動化する業務の量が必要になる」点です。これは主に費用対効果の面ですが、決まった作業をする業務が仮に月に1回しか発生しないのであれば、RPAで自動化しても費用対効果を出すことは難しくなります。

PRAは、予め決まった業務を早く正確にこなすツールですので、毎日たくさん発生しているような業務を自動化していくことで、費用対効果の面でも有効になってきます。

最後に

2つの記事を使って最新技術(IoT/AI/RPA)ご紹介していきましたが、文章ではなかなかお伝えしづらい部分もありますので、ご興味ある方は弊社スタッフまでお気軽にお声がけください。

昨今では中小企業における活用事例も少ないながらもありますので、苦手意識を持たれている方も、一度検討してみてはいかがでしょうか?

それではまた。

アンドファン株式会社

中小企業診断士 田代博之

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