作業者 テンポラリー
現在ではほとんどの会社が自社ホームページを持っていると思います。以前の記事で「中小企業のホームページ活用:24時間戦う営業マンを活用しましょう」の時(平成28年度時点)でも、87.8%の会社が自社ホームページを持っていました。
今までも活用について何度か触れてきましたが、自社ホームページは持っていても上手に活用できている企業はまだまだ少ないように感じています。
そこで本日は、BtoBのビジネスをしている中小企業に限定した活用に向けた第一歩目として、自社ホームページを活用するとどんなメリットがあるのかを整理していきたいと思っています。
BtoB企業にとって、自社ホームページを開設する目的として一番多いのは、「会社案内、人材募集」「商品や催物の紹介、宣伝」となります。
「会社案内、人材募集」は、見込顧客や新規顧客がホームページを訪れた際に、信頼のおける会社であることをPRしたり、お悩みや課題を抱えた企業に対して解決策を示したりことで、自社に興味をもらって取引につながることを期待しています。
人材募集の面では、自社ホームページで求人情報を掲載するだけでなく、求人サイトで自社に興味を持った人がまず訪れるのが、その企業のホームページです。この企業で働きたいと思ってもらえることで、応募につながる可能性も高くなります。
「商品や催物の紹介、宣伝」は、HPを訪れた顧客に対して自社製品のPRをしたり、イベントの案内などを行うことで参加者を募ったりと、自社からの情報発信によって顧客の行動を促すために利用されます。
ここからは、上記の「会社案内、人材募集」「商品や催物の紹介、宣伝」以外の観点で、考えられるメリットを整理していきます。
私が感じているメリットを並べてみましたが、少し解説をしていきます。
まず「他業界からの新規顧客獲得の可能性がある」では、BtoBの企業では相手となる顧客や業界はある程度限定されていることが多いと思います。しかし私が知っている企業では、今までは顧客と考えていなかった業界から「こんなものを作れますか?」と問い合わせがあり、取引につながった企業があります。
顧客の新規事業で、今まで取引がなかった仕入れ先を探していて、ホームページの加工例を見てこの企業なら実現できるかもと相談をもらったようです。
次に「社員の活性化ができる」では、ホームページの運用や活用を行っていく上で、担当者を決めて情報をアップしたり更新したりする必要があります。この運用を含めたプロジェクトを若手メンバーに任せた会社があります。大きな方向性の確認や定期報告は行っているようですが、社長含めて上司は口を出さずに、若手メンバーを中心に従業員に任せています。
若手ならではの感性をフルに生かしてSNSとの連動や、他の従業員を巻き込んでプロジェクト推進を行い、従業員同士のコミュニケーションも生まれ社内が活性化したようです。
最後に「社内改善につなげられる」では、社内のオフィスや工場などの現場をホームページにアップすると、顧客に対して安心感や信頼感を与えることができます。しかし雑然とした現場をアップしたのでは、逆に信頼感を落としてしまいます。
日々の改善活動は継続させることが難しいですが、改善活動の結果をホームページにアップし、見られていることでの緊張感を利用して継続の活力にしている企業があります。
ITの世界では、どのツールを導入するかより、導入したツール(IT)をどのように活用するかの方が大事と言われています。自社ホームページというツールでも、新規顧客の獲得以外でも様々なメリットを得ることができます。
自社ホームページを作って活用していない企業も多いと思いますので、是非自社に合った活用の方法を検討してみて下さい。また弊社では気軽なIT相談から承っていますので、お悩みや課題がありましたら、スタッフまでお声がけください。
それではまた。
アンドファン株式会社
中小企業診断士 田代博之